レトローカル旅

レトロに出会い、地域と繋がる、最高のひとり旅

【鹿児島めぐり】<カフェ>民藝愛の詰まったコーヒー専門店

「お茶したい!」というわたしに「絶対好きだと思う」とご案内されたカフェ。

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好みどんぴしゃり!民藝を愛する空間。椅子が後ろの人とぶつかることのない(これ大事)ゆったりスペース、ゆっくり時間が流れる。

かといってカフェにありがちなかしこまった感じはなく、年配のお客様もニコニコ、お話しが弾む、憩いの場。

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「これは島根の出西窯」「こちらは湯町窯です」と若いお兄さんがはにかみながら出してくれる。鹿児島名物ふくれ菓子(蒸しパン)もカップケーキになってやってくる。

お会計シートを挟んだファイルはコーヒー豆の麻袋なのも素敵。

 

このお店のロゴ、みたことがあると思ったら、盛岡の光源社のカフェのロゴだ。ということは柚木沙弥郎さんデザイン!

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このお店まるごと持ち帰りたい。

完璧。時々思い出して行きたくなること間違いなし。


噂にはきいていたけれど鹿児島市内には本当に洗練された雑貨屋さんやカフェが多い。お店の人も突然話しかけられた人もみな親切、ナチュラルにホスピタリティが高い。なんでこんなに質がたかいのか、歴史的に外に常に目が向いているからか。魅力的でとても居心地がいい都市です
▪️可否館

http://coffee-kan.com/intro.html

【東海道めぐり・掛川】<おみやげ> 地元銘菓「たこまん 」

わたしは、というか女性にはいるのかなと思いますが、旅先に行くとまずその土地の銘菓屋さんを訪ね、気になるお菓子を一個買いしまくり旅の間でちょこちょこ食べ、気に入ったものをお土産にする、というプレイをします。


掛川でも朝イチで参りました。「たこまん」。静岡県民で知らない人はいないらしい。コテコテ感のネーミングとは裏腹に、上品でどれもこれも美味しそうな和菓子洋菓子が勢ぞろい。物販のみなのにテーブル&椅子がありお客さんが来たら掛川茶をささっと出してくれ、ひとまず座らせてくれるのも嬉しい。

 

この福豆大福も美味だけれど、大ヒットは「朝獲れいちご大福」。今しかとれないという遠州産の紅ほっぺは通常の2.5倍!それをその日の朝早くに摘み、その後の朝早くにお店で白餡と大福に包み、朝9時にはお店にならべているのです。なんという逸品!

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もちろんその場でお茶と一緒にいただきました(ここでどうぞ食べて行ってください、という懐の深いお店)。いちごも酸味がほどよく新鮮、大福の皮も当然ふわっふわで口の中でとろける。
現地だからいただける、フレッシュで日本一贅沢ないちご大福。この味は生涯忘れられません。
その後このお店のお菓子たちを爆買いしたのはいうまでもありません、
ビバ地元で愛される各地の銘菓屋さん!

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https://www.takoman.co.jp/online/

【東海道めぐり・掛川】<立ち寄り>天国のような掛川花鳥園 (前)

小田原や熱海もそうだけれど、静岡方面の駅に降り立った途端、からだもこころも安らぎ、エネルギーが補充される気分になる。東京では感じられない大きな暖かな陽の光、キラりとゆるりと光る海、偉大すぎる富士山。穏やかで自然の恵みがいっぱいで、全体がパワースポット。そんな中で暮らすひと達もこころなしか穏やか。

ことしのわたし的テーマは東海道。歴史を感じながらこの恵まれた土地をうろちょろしたいと考えています。


年が明けてからも大好きな小田原、熱海、三島あたりをぶらついていますが、気になって仕方がないところが残っていました。掛川。たいていの人はここを旅先として選ばないと思いますが、わたしには気になるところいっぱい。その最大の目的は、知るひとぞ知る、花鳥界(あるのか)では有名な「掛川花鳥園」。そこは鳥や花を愛するひとには訪れなければいけないメッカ、楽園なのです。

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まずここが楽園なことのひとつは、訪れてわかったオールフリー感。籠、柵、檻といった動植物園必須の概念がほぼ皆無。

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ふくろうやミミズクを籠やガラス窓なしで間近でみたことがありますか。ここでは「え、そこにいたの?」という至近距離にひっそり佇んでいるんです。最初レプリカかとおもいました。

よく見ると表情が見て取れるんです。

みんな色んな顔してるんですよ。かわいい。

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こんな子たちも

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目を凝らすと

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芸術。全てが愛おしく感じます。ふくろうによっては木彫りの仏様に見え、自然に手を合わせていました。

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理由はわからないのですが、顔パネしてるふくろうもいます(無理やり感はなし)

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さらに定時に「撮影タイム」があって、200円を払えば可愛い鳥たちを自分の腕に載せることができるのです。わたしは大きなミミズクと記念撮影。

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しっかりカメラ目線。しかも時々こっちを向いてくれて目があったりするんです。その距離30センチもないのでときめきマックス、愛おしい。

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(こんな感じで目が合う)

さらに撮影の後には「後ろを触っていいですよ」と飼育員さんに促され毛並みの美しさを五感で体感。

ふくろうやミミズクはノー興味でしたが、特別な存在に変わりました。ふくろうカフェなんかより(行ったことないけど)かなり贅沢。

 

この花鳥園がパラダイスなこと、もうひとつ。「あれダメこれダメめ」も皆無なこと。よくよく観察すると、スタッフ自体があんまりいません。野外にある「エミュー牧場」なんてエミューしかいませんでした。

お客さんは勝手に牧場の柵を開け、エミューと遊びます。一緒に歩いたり。叩くなとか触るなとか一切表示ないけれども、お客さんはもちろん悪さもしないから全く怪我もしない。

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エミューを真ん前から見ることも。

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エミューって大きなクッションの背に首をもたれるように休むんですね。効率的。

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インコのコーナーでも水鳥のコーナーでもお客さんは餌をやりながら鳥を頭に腕に載せてニコニコ。f:id:tomokotrip:20190318232237j:image

こんな見たこともない水鳥も目の前をトコトコと歩いていて餌をあげたりできる。このトングのような嘴でパンパンえさを挟む姿が微笑ましい。

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子供は水上をクルーズ。

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フラミンゴもその辺を勝手に歩いている。

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こんなパラダイス、日本にあったなんて!天国です、ただし鳥と花が好きな人に限る。

長くなりましたので私の主目的「ハシビロコウ」などについてはまた。

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【東海道めぐり・小田原】<おみやげ>ういろうに小田原文化をみる

まちあるきをして好きな町になった小田原。なぜ今までココをすっとばして箱根や伊豆に行ってしまっていたのか。

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東海道の宿場町として面影をたっぷり残しながら、粋でクスッと笑ってしまうような茶目っ気あり、すぐそこには美しい海が広がっている。東京からも近いのに安くて美味しいお魚が食べれる。小田原おでんもなんとも上品。文化もたっぷり。そんな小田原の銘菓「ういろう」にノックアウト。

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ういろう、といえば名古屋や山口を思い浮かべるけれど、こちらが元祖。日本に渡り朝廷に典医として仕えていた外郎(ういろう)家の先祖が明の時代に中国から持ち帰った薬が朝廷で重宝されたそう。そのお薬のういろうを使って外国使節の接待に用いたお菓子が「ういろう」のはじまりだそうです。

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本家である小田原「ういろう」のお店では受け継がれたお薬とお菓子を販売、店内では薬を調合している風景も見られます。お客様がどちらの売り場にも絶え間なく来てささっと購入する姿は、地元で馴染み深く親しまれていることが伺われます。お薬のほうは原材料が少なくなっていることもあり、ここ小田原だけで対面販売のみで行っている貴重なもの。

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個人的には名古屋のういろうよりこちらのほうが断然好み。

味も食感もなんとも上品で、甘さも見事に程よく、下手したら1本まるごと食べられちゃいます。そこを抑えながらすこしずつかみしめて食べるのが至福。お茶請けに最高で夕食の後に必ず食べたくなるのが今の悩み。

 

この大きなお店の後ろには明治18年築の大きな蔵があり、ういろう家の歴史や先祖代々使われた貴重な道具があり、従来の日本人が持つ「しっかり

本人のしっかりきちんとしたものづくりをして大切に使う、というくらしをみることができます(要申込制、入館無料)

併設でカフェがあるのも、「ちょっと味わいたい」旅人にはうれしいものです。

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小田原は近いこともあり、気になるお店もたくさん。これからちょくちょく遊びに行こうと思います。

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【東海道めぐり・小田原】<まちあるき>100年続く鰹節屋さんにときめく

小田原。東海道の宿場町であり北条の城下町。歴史あり昔から人が行き交う町だから独特の文化があるに違いない。

その小田原が最近「まちあるき」が充実していると聞き、体験して街を知りたい!とそそくさとでかけました。

予想どおり、歴史と文化ある土地ならではの、知られざる「たくさんの顔」を持っていました。

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城下町、だけでは決してない。まちを歩いている、と思ったら青い海にたどり着いていたり、山の緑を楽しめたり。平坦な道で巡りやすく、町の大きさもちょうどよいのです。 

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小田原駅を降りてかまぼこを購入、はよくあるパターンですが、もう一つの名産「梅干」のお店も並んでいます。駅すぐ近くにある明治4年創業の「ちん里う」には見るからに美味しそうな梅干や梅スイーツが並んでいます。みごとに、全部美味しそう。

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小田原の梅干は、北条氏が薬効と防腐作用に注目して推奨、江戸時代には箱根越えの旅人が必需品として小田原宿にて携帯したようです。

そんなご当地史がわかる「梅博物館」が同じ店内にあります。

小田原の街中にはこんなプチミュージアム、「まちかど博物館」がたくさんあって、か施設の人が教えてくれたりするそうです。


街なかを進んでいくと、小田原漆器のお店があったり、昭和的な昔ながらの靴屋さんが小笠原生まれの「ギョサン」を販売していたり。

 

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こんな素敵な建物も。

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明治26年創業の日本料理屋「だるま」。

相模湾で漁をする網元が資金をつぎ込んで贅沢に作った料亭で、国の有形文化財に登録されています。

建物の造りにが立派で2階の個室もたくさん。

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1階には気軽に入れて風情を楽しめる食堂もあり、こちらでも充分風情が楽しめます。お料理も美味しそうで、こんなところでゆっくりビールを飲みながらお食事できたら、旅は成功。

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この小田原まちあるきの中でわたし的ベスト3に入るのが、旧東海道沿いにある「籠常商店」。

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かつおぶしとけずりぶしのみを販売する明治26年創業のお店で今も量り売り。

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お客様に気軽に味見もさせてくれます。

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このお店で製造し削りたての鰹は風味も食感も全然違う。良い出汁が取れること間違いなし、日本人の魂が疼く。
地元の奥様がひっきりなしに訪れるのは、鰹から出汁をとる鰹文化がまだ残っている証拠。

紙袋もレトロ可愛い。

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鰹節のお店の横を通ると、そこは海。

お店の裏の海から魚を、製造し、店先で売るという工程を、100年も変わらずずっと続けているのです。

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鰹節屋さんの裏手をぬけると、そこは観光客には辿りつけないプライベートビーチ。

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時々海を見たくなったらここにくればいい。

発見はまだまだあります

 

▼見つけたよいもの▼

◆梅干専門店「ちん里」

https://chinriu.co.jp/

◆だるま料理店

http://darumanet.com/

◆籠常商店

http://www.city.odawara.kanagawa.jp/darc/item/625/

 

 

【新潟】<おみやげ>新潟の美しいマステシール

最近のお気に入りは新潟発の、マステのような美しいシール。

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こんな刺繍のようなテープや

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影絵のような精密なものまで。

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現世を忘れてしばし見惚れてしまう。

 

新潟三条市のシール印刷のメーカーが 

Pavilio(パビリオ)というブランドで展開。

マステはたくさんあるけれど、こんな精度の高い、美しいものが作れるなんて日本ならではの底チカラ。

マステじゃなくて「シール」、ブランドとしては「レーステープ」と名売っているだけあり、こんなに繊細でも丈夫で、切れたりしない。箱の装飾とかクラフトにほんとに良さそう。

ワークショップしたい!

 

あまりに可愛くて今、パソコンに貼っている(すぐはがせます)

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今年仕事で縁があったのですが、周囲にも大人気。

 

パッケージもかわいい。石鹸をイメージしたものやマッチ箱をイメージしたものも。

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東京のデザイナーさんに委託し、細部までかなりこだわっているそうです。

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最近、都内の雑貨屋さんでも見かけるようになりました。今月開催の「文具女子博」にも出展するそう、これからすごい人気になること間違いなし、と信じています。

Pavilio

http://pavi.jp/sp/

 

 

 

 

 

【あおもりめぐり】<まちあるき>八戸のせんべい喫茶は究極のコミュニティサロン

八戸は早起きすると10倍楽しめる。

前に連れて行ってもらい、感動が忘れられない「せんべい喫茶」へ。

毎朝4時オープン、9時には閉める全国随一?の超早朝喫茶。

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まだ暗い明け方に灯火を発見。

外からもほっこり団欒なのが伝わってくる。

とりたて看板も見当たらないから、知る人ぞ知るのとっておきの場所。

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かつて「片町朝市」という50年以上続く歴史ある朝市が立っており、近くの南部煎餅屋さん「上舘煎餅店」が手焼きの南部煎餅とコーヒーを出していた。そこは朝市を楽しむ人の憩いの場になっていき、朝市が閉じた後もこの場だけが残ったという。

八戸の朝市文化を象徴する、貴重な産物。

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毎朝、近くから、人によっては車で20分もかけて集い、たわいもないおしゃべりをする。

ここは大人の早朝サロン!

毎日来ないと死んだと言われるからくるんだ、と常連さん。

夜にお酒を飲みながらだらだらより、なんて健康的。


人が訪れると店主の上館さんが煎餅を手焼きしてくれ、奥さんがコーヒーを出す。

ストーブの上のコーヒーはおかわり自由。

南部せんべい1枚お客さんはお皿入れにお金を入れる、というルールもあるらしい。

 

忘年会シーズン、常連さんの会費は15年間、据え置きだそう。

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このサロン、いえせんべい喫茶の素晴らしさは、常連さんだらけのなのに私のような観光客が1人で来てもウエルカム状態の懐の大きさ。

お客さんも次々と話しかけてくれ、心がほぐれる。

それもこれもお店のご主人と奥さまが、楽しくオープンマインドだから。

ご主人の姿勢が、お店の全てを作りだしています。

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こんな空間が近くにあったら、毎日が全然違うに決まっている、究極のコミュニティサロン。

 

お客さんがお店を、お店がお客さんを支える。こちらも全国のお手本となる、各地にあったらいい、大切なたからもの。