レトローカル旅

レトロに出会い、地域と繋がる、最高のひとり旅

【埼玉めぐり】<ごはん><おみやげ>土地に根付いた美味しいもの巡り

何かと地方に目がいってしまうけれど、遠くに行かなくても良いものは近くにもあり、ただ知る機会がないだけのこと。

 

仕事を通して知り合った審美眼この上ない方が、週末過ごす群馬に通いがてら見つけた、おすすめの色々をご案内してもらう旅に恵まれました。

地元の人にご案内してもらう旅が当たり前になっているわたくしですが、この方の目にかなったものなら全て良いものなこと間違いありません。楽しくなることは旅の前から確信していましたが、それ以上のものでした。

 

まずは埼玉、花園(深谷市)へ。降り立ったこともない地域。

目的は90年以上かりんとうづくりをする旭製菓の「かりん糖」。

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 どこの地域にもあるあるの風景、郊外店が並ぶ騒めく国道から一歩入ると、田んぼと緑が広がるのどかな風景。新緑まぶしい自然の中にポツンとある立派な工場は、清流の荒川のほとりにあり、隠れるように河原に位置することから「隠れ河原のかりん糖」と名付けたそう。

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ここではなんと50種類以上のかりんとうをつくっていて、そのほぼ全てが試食できます。試食がなかったら奥から持ってきてくれます。

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伝統の黒糖味からピーナッツ、牛乳、クリーミーチーズ、クッキー味、竹炭味などまであり、かりんとうの概念を覆えします。深谷ねぎみそ味などのご当地ものまであって、企画開発力と攻めの姿勢に脱帽。ブラジルコーヒーボーイってなんだ?

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ビールにあいそうな新商品「オニオンチーズ味」を購入。かりんとうを買ったようなそうでないような、不思議な心地。でも食感は紛れもなき日本人のソウルフードかりんとう

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売店の奥はフリーのカフェスペースになっていて、荒川の清流を眺めながらゆっくりお茶することができます。子供を遊ばせておきたいような、ほっとする河原と緑が広がっており、このスペースはこの土地の良さを伝えたくて作ったのかな、とこの会社の心意気を感じました。間違いなく穴場の癒しスポットです。

 

原材料を国産にこだわり、丁寧に生地を仕込み、大切に自然発酵させて造っているそう。いつかこの過程をみてみたい、工場見学をしたいです。

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次に寄ったのは寄居。町の中心部にある昔ながらのお肉屋さんへ。豚肉の味噌漬けが寄居の名産であり、早くもお土産として購入。

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味噌漬けはもちろんですが並ぶお肉自体の質がよさそうです。

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寄居は一瞬立ち寄っただけですが、町並みが古くていい感じでひなびていていて、たくさん良いものがある匂いがプンプン漂ってきました。
お昼と夕方16時~17時だけ営業の各地からとんかつファンがあつまる絶品大衆的とんかつ屋さん、うどん生地にくるみを練りこみくるみ汁でいただく「くるみうどん」屋さん、氷屋がかき氷をだし、自分で好きなシロップかけるお店など気になるところなど、満載そう。寄居は電車でも訪れられるので、日帰りのんびり旅も良さそうです。

さらに向かったのは埼玉と群馬の県境にある「ヤマキ醸造」。味噌、醤油、おとうふなどをつくっています。

ここのお味噌は何度か通販で取り寄せていたので、現地を訪れる日が来るなんてうれしい。

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ヤギを放ちハーブ園もある気持ちの良い敷地。しっかりとした軸と伝えたいテーマがありそうです。

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自然環境抜群の中で農薬・化学肥料・除草剤など一切使用しない国産有機JAS認定の原料を使用しての製品づくり。ショップの二階は見学コースになっていて、ガラスを通して醸造の樽を見せていて、発酵の様子などがわかります。

ちょうど団体向け説明ガイド付の時間で貴重なお話がきけました。

米と味噌、強いては食は昔から生きるためのものであること、特に武士にとっては重要なものであること、味噌と醤油の必要性と歴史。

野田のキッコーマンや銚子のヤマサさんの成り立ちもお話され、自分の会社のことだけではなく味噌と醤油の日本人にとっての大切さ、だからこそ大切に作りつつ価値の普及を考えていることが伝わってきました。この企業もじっくり改めて取材してみたいものです。

ランチは別の家屋で。

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ほぼお豆腐なのに色んな味と食感で飽きない「おとうふ御膳」。

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白和え、生ゆば、豆腐餻が旬の野菜とともにちょこちょこ、そしてその場でつくる手作り温豆腐、特に出来立てのふわふわ豆腐とお揚げが入ったお味噌汁と、コロッケのような麦ポン香り揚げは絶品。

こんなランチを食べられるなんて、大人になって、そしてなんとか根性で働き続けて良かった、と思える瞬間。

 

その後は絹の湯で体も癒しました。

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1日目はちょっと優雅な慰安旅行という感じですが、2日目はより生活目線、知らない知らないディープな群馬巡りになるのです。続く

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